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2005/10/05

大学卒業生の進路に対応した基礎物理教育の調査・研究

「大学卒業生の進路に対応した基礎物理教育の調査・研究」という物が公開された(今日現在、このリンクの先にある報告文本文へのリンクは死んでいるようであるが)。どういうものか、というと「物理学科を卒業した学生の大多数は最終的には企業に行くのに企業人向けの教育をしないのは教育機関として怠慢ではないのか」という様な趣旨の研究である(そう読めないかもしれないがそう読んでほしい)。
おそらく、日本の大学の物理学科のスタンダードは東大、京大ということになるだろう。これらの大学の物理学科の卒業生はかなりの人が最終的に「物理学者」になる・なれる、のだと思うが、一般的な物理学科の卒業生はそうではない。なのに、どこの物理学科も東大、京大の規範とした物理学科のカリキュラムを組んでいるように「見える」。
物理学科の卒業生の1/3くらいしか「量子力学」や「統計力学」が「後で役に立った」と評価していないという事実は衝撃的だろう。「量子・統計のない物理学科なんて」と内部の人は思っていても、「外の人」はそうは思ってくれてない(かもしれない)ということだ。もっとも、卒業生たちは必ずしも「役に立たなかったから無いほうが良かった」と思っているわけでもないようでそこのところは救われる部分ではあるが....。

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